米Texas Instruments(TI)社はシングル・セルのリチウムイオンとリチウムポリマ電池向けに,小型充電管理ソリューション「bqTINY」ファミリーを米国時間9月5日に発表した。

 これまでで最小の競合品と比較して,40%のサイズ縮小に成功しており,小型機器のスペースと製造コストを低減できる。オンチップで,設計を簡略にするとともにコンポーネント数を減らし,充電時間を速めるためにより高い充電電流をサポートする。

 同シリーズは,リチウムイオン/リチウム・ポリマ・リニア充電管理デバイスで構成される。PDA,スマートフォン,MP3オーディオ・プレーヤー,無線ヘッドセット,インターネット・アプライアンス,デジカメ,GPSなどのスペースに制約があるポータブル機器をターゲットとしており,これらの機器をさらに小さくまたより軽量にする。

 全モデルで,最大電流1AmpのPowerFET,電流センサー,リバース・ブロッキング・ダイオード,高精度電流,電圧調整,充電終了,充電ステータスの表示機能を3mm×3mmのマイクロ・リードフレーム・パッケージ(MLP)で提供している。

 標準的な機能に加え,bqTINYシリーズは,異なるモデルでさまざまな機能を提供している。これには,電池温度を検知する温度感知入力,ACアダプタの有無を検出するPower Goodインジケータ機能,充電プロセスを有効/無効にするTTLレベルの充電入力などがある。

 bqTINY ICは現在サンプル出荷中で,量産は2002月第3四半期に予定している。すべてのbqTINYデバイスは,3mm×3mmのMLPでパッケージされる。最初に出荷が予定される3モデル,「bq24010」,「bq2401」,「bq24013」の1000個購入時の予定単価は,1.84ドルに設定されている。

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