XML関連の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)の技術委員会「Universal Business Language Technical Committee(UBL TC)」に,医療/金融/眼鏡/サプライ・チェーン管理(SCM)の4業界からの代表者が参加した。OASISが米国時間8月29日に明らかにしたもの。

 UBL TCは,XMLをベースとした電子ビジネス文書ライブラリの国際標準の開発を目的とする。現在世界の企業や標準化組織で進行中のさまざまな取り組みをまとめ,重複しているビジネス・ライブラリや同種の技術をすり合わせる取り組みという。

 新たに参加した団体は,医療業界の標準化組織HL7,金融業界の団体SWIFT,眼鏡業界の団体VCA,SCM関連の非営利団体e.centreである。4団体は,業界との窓口に相当する小委員会「UBL Liaison Subcommittee」のメンバーに就任する。UBL策定に協力するため情報を提供し,標準XMLビジネス・スキーマの公開時には,レビュー作業に協力する。

 現在の主なUBL Liaison Subcommitteeメンバーと関連業界は以下の通り。ACORD(保険業界),ARTS(小売業界),ASC X12およびUN/EDIFACT Working Group(米国と国際的なEDI標準),EIDX(電子機器業界),NACS(コンビニエンス・ストア業界),RosettaNet(BtoB技術の民間団体),XBRL(会計業界の標準化団体)。

 OASIS UBL TC委員長のJon Bosak氏は,「業界のデータ交換組織から情報を得られるということは,UBLが市場で必要とされていることの現れだ」と説明する。「当技術委員会の目標は,あらゆる業界に関係する購入注文,インボイス,発送伝票など,基本的なビジネス文書に共通するXMLライブラリを定義すること。新メンバーはUBLスキーマ・ライブラリの開発に協力し,共通ビジネス文書の設計に各業界のリソースを反映させ,各業界固有の文書用XMLスキーマ開発に従事できる」(同氏)

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