XML関連の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)のメンバーが,Webサービス向け仕様「Universal Description, Discovery, and Integration(UDDI)」の検討を進める技術委員会「UDDI Specification Technical Committee(TC)」を発足させた。OASISが米国時間8月28日に明らかにしたもの。

 UDDIは,ネットワーク上で提供されるWebサービスを登録しておくディレクトリ・データベースに関する仕様。XMLベースの言語を使用し,Webサービスの登録や検索を行うことができる。もともとは,インターネットを介した電子商取引の標準化団体UDDIプロジェクトが開発していたもの。

 OASISは7月30日にUDDIプロジェクトの活動を引き継ぐことを発表しており,同TCの発足はそれを受けたものである。

 「OASIS内でUDDIの検討作業を進めることは,UDDIの導入を加速し,業界全体にメリットをもたらすことになるだろう」(Microsoft社のLuc Clement氏,OASIS UDDI Specification TCの共同議長に就任)

 「UDDI Version 3で,セキュリティや登録機能の強化,Web Services Description Language(WSDL)への対応を図ったことで,これからはUDDIというWebサービスの中核技術を普及させることに力を注ぐ必要がある」(Perficient社CTOのAndy Sweet氏)

 UDDI Specification TCの主なメンバ企業は以下の通り。米BEA Systems,米Cincom,米Computer Associates,米E2open,米Entrust,富士通,米Hewlett-Packard,米IBM,米Intel,アイルランドIONA,米Microsoft,オーストラリアMSI Business Solutions PTY,米NerveWire,米Novell,米Oracle,米Perficient,ドイツSAP AG,米SeeBeyond,米Sun Microsystems,米TIBCO,米Verisign,米webMethods,米XML Global。

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