米Sonic Solutions社が,米国時間8月28日に,セットトップDVDレコーダの製造業者に向けDVDのフォーマット,レコーディング,ディスクの再編集ソリューション「AuthorScript CE」を発表した。同社のDVDフォーマッティング・エンジン「Sonic AuthorScript PC」をベースとしており,同製品を組み込んだ初の製品は,2003年初旬に市場に投入される予定。

 家電製造業者は,同製品によって「Sonic DVDエンジン」をセットトップDVDレコーダに組み込み可能になる。同製品は,OpenDVDを包括的にサポートしている。コンテンツとともにプロジェクト情報を書き込む技術を実装しており,ユーザーは迅速かつ容易にDVD-Videoディスクの再開と変更ができる。

 同製品は,消費者家電(CE:consumer electronics)とPC界をつなげるものと位置付けされ,セットトップでレコードされたディスクはPCまたは編集機能を持つ高度なDVDプレイヤで修正できる。OpenDVDのサポートにより,ユーザーは,プロジェクトの再開,不必要なマテリアルの削除,新しいビデオ・クリップの追加,カスタム・メニューの作成,その他の機能をDVDプロジェクトに追加できる。

 同製品は,PC上で同社のDVDエンジンが提供したすべての機能を収録している。これには,高速再生の互換性,包括的なDVD-VideoとDVD-VRのレコーディングと編集機能のサポート,DVD+RWビデオ・レコーディング(+VR),ディスクのレコーディングと編集のためのOpenDVDがある。また,CD-RとCD-RW以外にもDVD-R,DVD-RW,DVD+R,DVD+RW,DVD-RAMなどすべての一般的なDVDデバイスをサポートする。

 「AuthorScript CE」は2つのバージョンで提供される。

・「AuthorScript CE-PVR」
ハードディスク・ドライブとWindowsまたはLinuxオペレーティング・システムを搭載する高度なレコーダ向け。リアルタイムのDVDレコーディング,高度なDVDオーサリングが可能。

・「AuthorScript CE-Embedded」
組み込み型プロセサをベースとした低価格のセットトップDVD向け。

 5年前に発表されたセットトップDVDプレイヤは急成長しており,世界の出荷台数は2002年に7000万台,2003年に1億台の出荷が見込まれている。初のセットトップDVDレコーダは2002年に発表されたが,迅速にVHSレコーダから置き換えられることが予測されている。

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