米Calderaの子会社である米SCO Group(旧社名:Caldera International)が米国時間8月28日に,2002会計年度第3四半期(2002年5月~7月期)の決算を発表した。売上高は1540万ドルとなり,同社の事前予測(1400万ドルから1500万ドル)を上回った。前期の売上高は1550万ドル,前年同期は1890万ドルであった。

 70万ドルの非現金費用と120万ドルのリストラ費用を含めた純損失は450万ドル(1株当り損失は35セント)。220万ドルの非現金費用を含めた前期の純損失は660万ドル(1株当り損失は47セント),980万ドルの非現金費用を含めた前年同期の純損失1880万ドル(1株当り損失は1ドル35セント)だった。

 「収益性確保に向けた継続的な取り組みにより,前期に比べ業績が上向きになりつつある。米大陸における売上高が前期を上回った。これは過去5四半期で初めてのことだ。全世界の売上高は前期と同等だった。当社の前受収益は前期に比べ360万ドル増加し,受注と将来の状況が今後も強力であることを反映している」(SCO社社長兼CEOのDarl McBride)

 「事業運営の面では,65%だった粗利率が74%となった。同時に,全世界の営業費用を前期に比べ6%削減した」(同氏)

 またSCO社は,今後の業績について以下のような見込みを明らかにしている。

・2002会計年度第4四半期(2002年8月~10月期)の売上高は,1400万ドルから1600万ドル。効率化をさらに進めることで,74%であった粗利率が76%に増加する。

・これまで2002会計年度中に行って来たリストラにより,営業費用が2%から3%減少する。

・2002会計年度(2001年11月~2002年10月期)通年の売上高は,6300万ドルから6500万ドルと見込む。

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