米Intelは米国時間8月26日,Pentium 4プロセサの新製品を発表した。動作周波数が,2.80GHz,2.66GHz,2.60GHz,2.50GHzの4製品である。

 「Pentium 4プロセサの新製品,Intel社製最新チップセット,そして新しいOSを組み合わせることで,コンピュータの性能と能力を向上させる。旧型のコンピュータを使う場合より,写真のスキャン速度を3倍に,編集速度を4倍以上に高速化できる」(Intel社デスクトップ・プラットフォーム・グループ担当副社長兼ジェネラル・マネージャのLouis Burns氏)

 新Pentium 4は,0.13μmルールで製造する。主な仕様と1000個ロット時の単価は以下の通り。

■新Pentium 4プロセサの仕様と価格

動作周波数   レベル2キャッシュの   システム・バスの  1000個ロット時の
             サイズ                クロック周波数    単価
2.80GHz      512Kバイト            533MHZ            508ドル
2.66GHz      512Kバイト            533MHz            401ドル
2.60GHz      512Kバイト            400MHz            401ドル
2.50GHz      512Kバイト            400MHz            243ドル

出典:Intel社

 同社によれば,新Pentium 4プロセサを使用すると,音楽や画像,動画などのデジタル・メディアのエンコーディングにかかる時間を大幅に短縮できるという「動作周波数500MHzのパソコンで1時間のビデオテープ1本をMPEG-4ファイルに変換するあいだに,2.80GHz版のPentium 4を使ったパソコンでは5本以上処理できる(Intel社)

 複数の業務を並行して処理するビジネス・シーンでも,パソコンの応答性が良くなり,生産性を向上できるという。「2.80GHz版のPentium 4ベースのパソコンでは,従来の旧型パソコンより6倍以上高速な処理が可能。XMLベースのWebサービスを,約4倍高速に処理する」(同社)

 同社では,旧型のパソコンを新Pentium 4プロセサを使った機種に入れ替えることで,設備コスト,人件費,ヘルプデスク費用を削減できる,と説明している。「複数の調査結果によれば,3年間で1ユーザー当りのITインフラ支出を平均561ドル削減できると言われている。例えば,Windows 9xのシステムをWindows 2000に変更することで10%のコスト削減ができる。Windows 2000のシステムをWindows XPに変更することで3%から5%削減できる」(同社)

 Intel社が明らかにしている,2.80GHz版Pentium 4のベンチマーク・テストSPEC CPU 2000の結果は以下の通りである。

・SPECint_base2000:976
・SPECfp_base2000:915

 なお,米メディアの報道(InfoWorld)によると,Intel社は2.53GHz版Pentium 4の1000個ロット時の単価を62%下げて243ドルとし,400ドルの2.40GHz版よりも安くしたという。

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