富士通と米NMS Communicationsは8月26日,インターネットを介してIMT-2000プロトコル準拠のモバイル端末へマルチメディア・コンテンツを配信する無線ビデオ・ゲートウエイ「GeoServe SDS」を共同開発したことを明らかにした。
GeoServe SDSを使って,ライブまたは記録済みのオーディオやビデオを複数の第3世代(3G)携帯電話機(3GPPまたは3G-324Mに準拠)にストリーミング配信することができる。「新たなモバイル・サービスの可能性を切り開き,通信事業者に収益増加をもたらす。ニュースやエンターテインメント配信から,企業データへのアクセス,セキュリティ・モニタリングなど,個人および企業向けサービスにコンテンツを幅広く利用できる」(両社)
GeoServe SDSは,富士通のUNIXサーバー「PRIMEPOWER」にNMS社のメディア・ストリーミング・プラットフォーム「Convergence Generation」を実装し,両社が開発したアプリケーション・ソフトウエアで構築した。
GeoServe SDSは,UNIXサーバー上のソフトウエアでプロトコル変換を実行するだけでなく,専用ボードによるハードウエア処理も行う。
NTTドコモが,「FOMA」のビデオ・ストリーミング・サービス「V-Live」にGeoServe SDSを採用する予定である。V-Liveサービスでは,PDAやFOMA対応携帯電話機にライブまたは記録済みビデオを配信する。
「富士通のサーバーおよびネットワーク構築技術と,NMS社のモバイル機器向けオーディオ・ビデオ技術を組み合わせることにより,高速で高品質な無線ビデオ・ゲートウエイ・システムを,全国展開レベルのキャリア・サービス向けに提供する。また,NMS社は富士通と協力することで,プラットフォームおよびソリューション事業におけるアジア市場への早期参入を果たすことができた」(両社)
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