米McAfee.comは米国時間8月23日,同社役員で構成した特別委員会が米Network Associatesによる買収条件を注意深く検討し,「適切な取り引き」と判断したことを明らかにした。

 Network Associates社はすでにMcAfee.com社の株式のうち75%を所有しており,残りの株式を買収する提案を行っていた。Network Associates社が提示した条件は,McAfee.com社の発行済み株式1株につき,現金8ドルとNetwork Associates社株式0.675株を支払うというもの。8月21日の終値に基づくとMcAfee.com社の株式を1株当たり17ドル86セントで買い取る計算となり,最初に買収を提案した2002年3月時点の9ドル86セントから81%上昇している。

 今回の判断により,McAfee.com社の特別委員会と役員会は同社株主に対して,Network Associates社の買収提案を受け入れ,公開買付に応じるよう勧告している。

 「株主に推奨できる条件をNetwork Associates社が申し出てくれたことを嬉しく思う。McAfee.com社の株主は,我々が適切と認める代価を受け取り,合併後の会社の恩恵をうけることができる」(特別委員会メンバーのFrank Gill氏)

 McAfee.com社は同社役員会の特別委員会がNetwork Associates社の提案を適切と判断した主な理由として,財務顧問である米Morgan Stanleyが財務的視点から現金8ドルとNetwork Associates社株式0.675株という交換条件を適正と認めたこと,McAfee.com社とNetwork Associates社における現在および従来の財務条件,業績,競争力,事業見込み,戦略目的を考慮した結果,交換条件がMcAfee.com社本来の長期的価値に相当すると見なしたことなどを挙げた。

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