米InfoTrends Researchが米国時間8月21日に,無線端末で画像をやりとりする無線イメージングの世界市場に関して調査した結果を発表した。それによると,無線イメージング・ユーザーは2002年の660万人から年平均93%で増加し,2007年には1億6000万人以上に達するという。

 世界無線イメージング市場を牽引しているのは日本で,2002年におけるユーザーの98%を占める。しかし2007年末には,各地の主要市場に無線イメージング・ユーザーが分散するとみる。

 無線イメージングはまだ初期段階にあるが,実質的な製品とサービスがすでに市場に登場し,消費者と企業がともに利用し始めている。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・日本では,組み込みカメラ付き携帯電話機を利用しているユーザーが500万人を超えている。

・北米では,保険代理店が現場から支払申請書類に添付するために無線イメージングを利用している。消費者は,携帯電話機が備えるカメラで写真を撮って,外出先から友人や家族に送信している。

・欧州では,マルチメディア・メッセージング・サービスの導入が進みつつある。

・世界中で,消費者は携帯電話機に画像やグラフィックをダウンロードすることができる。

 「無線イメージングはデジタル画像業界の多数の分野に影響を与えることになるだろう。デジタルカメラ・メーカーはモバイル機器と接続する機能を取り入れることを考慮するべきだ。画像を撮影できるモバイル機器は,スタンドアロンのディジタル・カメラの販売を脅かすようになる。また,オンライン写真サービスのプロバイダやソフトウエア・ベンダーは,無線イメージング・プラットフォームに対応するタイミングと手段を見定める必要がある」(InfoTrends社Digital Photography Trends部門ディレクタのMichelle Slaughter氏)

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