米IDCが米国時間8月20日に,デジタル・イメージング機能を搭載した携帯機器について調査した結果を発表した。2006年にはデジタル・イメージング機能を搭載したハンドセットやPDAの出荷台数が1億5100万台に達するとみる。

 「ハンドヘルド機器と携帯電話機は組み込みイメージングに対応できるところまできた。これらの携帯機器を購入する人の大部分が,高額でもイメージング機能を搭載した製品を選ぶようになるだろう」(IDC,Digital Imaging Solutions and Services調査部門上級アナリストのChris Chute氏)

 また,高速無線データ・ネットワーク技術の向上も,イメージング対応機器の魅力を高めている。第2.5世代(2.5G)および第3世代(3G)ネットワークの帯域幅増加により,マルチメディア通信が可能になった。IDCのSmart Handheld Devices部門調査アナリストのAlex Slawsby氏は「これらのネットワーク機能と高度なイメージング対応携帯機器に組み合わせることで,将来的に売上高や加入者数,出荷台数が増加するだろう」と述べた。

 その他,主な調査結果は以下の通り。

 ・2002年末までに全世界で9億人以上のユーザーが無線サービスを利用する。

 ・イメージング対応ハンドヘルド機器の出荷台数は,2002年の61万7440台から,2006年には全世界で1110万台に急増する。

 ・日本では2.5G無線接続が効果をあげており,NTTドコモ,KDDI,J-フォンによるイメージング対応携帯電話機の加入者数と売上高が順調に伸びている。アジアと欧州の携帯電話会社も来年,同様のサービスで追随する構えだ。

 ・Secure DigitalとMemory Stickは,イメージング対応機器メーカーが採用するメディアの首位の座を争っている。

 ・この分野で成功するには,消費者が購入しやすいような価格設定をする一方で,携帯機器にカメラ機能を組み込むことが不可欠だ。

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