米Network Associates(NA)の一般消費者向け部門であるMcAfee Consumer Productsが米国時間8月19日に,アンチウイルスや個人情報保護を目的としたソフトウエア製品系列の新版を発表した。

 「新版では,Klez,Hybris,Sircamといった悪質なウイルスなど,さまざまな脅威に対する防御能力を強化し,より安全でトラブルに無縁のコンピューティング環境を実現する」(NA社)

 新版の内容は以下の通り。

・McAfee VirusScan Home 7.0:優れたウイルス検出/除去機能と内蔵ファイアウオールに加え,新版ではOutlook Express,EudoraなどのSMTP電子メール・アプリケーションに対応する「Hostile Activity Watch Kernel(HAWK)」機能を備える。また「Script Stopper」機能により,スクリプトを悪用して感染するウイルスからコンピュータを保護する。価格は49.99ドル。

・McAfee VirusScan Professional 7.0:McAfee VirusScan Home 7.0の機能強化版。簡単な操作でファイルやディスクを整理するという。個人情報を保護する目的でデータを破壊する「QuickClean Lite」や,Palm OS対応機器向けの無線スキャン機能,そのほかのPDAプラットフォーム向けの同期スキャン機能などを備える。価格は59.99ドル。

・McAfee Firewall 4.0:インターネット常時接続環境にあるコンピュータを保護する機能を備える。悪意のあるハッカーの行動を記録することで問題の根源を突き止め,ISPに疑わしい活動について報告する。「新版ではファイアウオールのルールを簡単に設定できるようになり,ユーザーは適切なレベルの保護を実行できる」(同社)。価格は29.99ドル。

・McAfee QuickClean 3.0:ユーザーの許可なく個人情報を送信するスパイウエアの検出機能を新たに設けた。削除できずに残ってしまったファイルやフォルダを削除する「Application Remnant Cleaner(ARC)」機能を強化した。“最近使ったファイル”の一覧を削除する機能も備える。価格は29.99ドル。

・McAfee Internet Security 5.0(MIS):ステルス・プログラム検出機能の追加や,ニュースグループ/ウェブ・バグ・フィルタリング機能の強化を行った。子供がWWWサーフィンを行う際の安全確保やプライバシ保護を確実にするため,保護者による機能制限設定を強化した。価格は69.99ドル。

 新版の販売は,全米の小売店で9月15日に始める予定。旧版のユーザーには,アップグレード割引サービスを用意する。

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