米Arbitronが米国時間8月19日に,オンライン・ストリーミング利用がエンタテインメント業界に与える影響に関して調査した結果を発表した。それによると,過去1週間にオンライン・ストリーミング・メディアを視聴した経験のあるユーザーが過去1年で購入したCDは21枚で,平均的な米国人の購入枚数である13枚と比べて1.5倍以上多い。

 「レコード業界の一部の企業は,ストリーミングを脅威と見なしている。しかし,今回の調査により,ストリーミングを行うユーザーはレコード業界に利益をもたらすグループであることが分かった」(Arbitron社Webcast Services部門バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのBill Rose氏)

 また同調査から,家庭の広帯域接続導入が過去18カ月で倍増していることも明らかになった。家庭でケーブル・モデム接続またはDSLインターネット接続を利用している割合は,2001年1月の時点で12%だったが,2002年7月には28%に達したという。

 調査はArbitron社が米Edison Media Researchと協力し,2511件の電話インタビューを実施したもの。インターネット接続とオンライン購入の傾向,オンライン・ストリーミング利用のトレンド,地方メディアのWWWサイトの利用と普及状況などについて分析している。

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