米Transmetaが米国時間8月14日に,「Crusoe」プロセサ向け開発キット「Crusoe TM5800 System Development Kit」を発表した。Crusoeを用いたモバイル機器や組み込みコンピューティング・プラットフォームの開発を支援する。

 Crusoe TM5800 System Development Kitには,動作周波数800MHzの「Transmeta Crusoe TM5800」マイクロプロセサを搭載したマザーボード,設計ガイド,プロセサ仕様などが含まれる。

 マザーボードは,3次元(3D)グラフィックス・アクセラレータ,オーディオ,Ethernet,ディスク・インタフェース,3基のPCIスロット,USB,IrDAインタフェースを備える。メモリー・スロットはDDR SODIMMとSDRAM DIMMメモリー・モジュールに対応。米Microsoftの「Windows XP」「同CE.net」「組み込み向けWindows XP」や,各種Linuxディストリビューションをサポートする。

 「Crusoeベースのコンピュータ設計に必要な主要部品とあらゆる書類を提供する。これにより,幅広い顧客基盤の獲得を図る」(Transmeta社社長兼CEOのMatthew R. Perry氏)

 Crusoe TM5800 System Development Kitの価格は995ドル。Transmeta社WWWサイトあるいはTransmeta社認定リセラーから購入可能。

 Crusoe TM5800 System Development Kitの主な構成内容は以下の通り。

対応プロセサ:「Transmeta Crusoe TM5500」および同TM5800。動作周波数800MHzのTransmeta Crusoe TM5800が付属。

・チップセット:ノースブリッジはTM5800に統合,サウスブリッジはALI 1535+。

・BIOS:「Phoenix BIOS」。ACPI,DMI,PnPに対応。

・システム・メモリ:DDR socket for DDR SODIMMモジュール向けDDRソケットが1基。SDR SDRAMモジュール向けDIMMソケットが1基。128MBのDDR-266が付属。

・I/O機能:最大2.88MB/3モードのフロッピ・ディスク用1基,パラレル・ポート(EPP,ECP)1基,シリアル・ポート(RS232)2基。

・バス・マスターIDE:ALI 1535+を二つのIDEインタフェースに組み込み,最大4台のデバイスに対応。PIOモード3/4あるいはUltra DMA/33/66 IDE HDD,ATAPI CD-ROMをサポート。

・オンボードVGA:8MBのVGAメモリーを搭載した「ATI M6 VGA」コントローラ。CRT,Svideo,TV出力,DVI,LVDSに対応。

・オンボード・オーディオ:ALI 1535+をボード上のオーディオ・コントローラ「AC97 Codec STAC9721T Connectors」に統合。Line-In,Line-Out,Mic,CD-In,Aux-Inに対応。

・オンボードEthernet:シングル・チップEthernetコントローラ「NS DP83815」。10/100 BaseT対応。Wake-On-LAN RJ-45コネクタを背面に装備。

・拡張スロット:PCIスロット3基,MiniPCIスロット,CNRスロット。

・温度センサー:「Maxim 1617」。

・USB:USBポート2基。さらに2基追加可能なピン・ヘッダー。

・IrDA:IrDA用ピン・ヘッダー。

・マウス:「PS/2」マウス・コネクタ。

・キーボード:PS/2キーボード・コネクタ。

・フォーム・ファクタ:業界標準の「MicroATX」(243.8mm x 243.8mm)。

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