米Yahoo!が米国時間8月15日に,IM(インスタント・メッセージング)サービス「Yahoo! Messenger」の新版の提供開始を明らかにした。新版のビデオ映像機能「Super Webcam」では,これまでより高速で高品質の動画を転送できる。
Super Webcamは,最大20フレーム/秒でリアルタイムの動画転送が可能。ズームにも対応し,ウインドウ・サイズは大型(320x240)と小型(160x120)の2タイプから選べる。
Yahoo!社メッセージング製品担当ディレクタのLisa Pollock氏は,「遠く離れている知人とコミュニケーションをとったり,海外に住む親に赤ちゃんを初めて紹介するなど,さまざまに利用できる。Super Webcamによって,Yahoo! Messengerは人々の日常生活でこれまで以上に不可欠な存在となる」と述べた。
Yahoo!社に昨年6月に初めてビデオ映像機能「Webcam」をIMサービスに取り入れた。Webcamは著しく利用が拡大しており,2002年7月にはユーザー数が600万人に達したという。
Yahoo! Messengerの新版では,直接インスタント・メッセージに組み込むアニメーション・アイコンの種類も増えている。手をたたいたり,眉を上げるなどのアニメーションのアイコン合計29種類を感情表現に利用できる。また,インスタント・メッセージング・ウインドウ用の背景画像「IMVironments」をワンクリックで閲覧できる機能を追加した。IMVironmentsには,米United Media,サンリオ,米Verizon Wireless,ソニー,米Dodge,米Kelloggsによる背景画像が含まれる。
ちなみにYahoo!社によれば,Yahoo! Messengerのユーザーが2002年7月に送信したメッセージは約130億件で,2001年7月に比べて139%増加した。また米Media Metrixの調査によると,Yahoo! Messengerの合計ユニーク・ユーザー数は過去半年で19%増えており,1カ月におけるユーザー1人当たりの平均利用時間は米AOL Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)の「AOL Instant Messenger(AIM)」や米Microsoftの「MSN」サービスを上まわるという。
◎関連記事
■「顔を見てチャット!」,米ヤフーがインスタント・メッセージをビデオ対応に
■米AOLがmMODE向けに電子メールとIMサービスを開始
■米AOLと米AT&T Wireless,携帯電話のIMサービス「AIM service for AT&T Wireless」を開始
■米FaceTimeが企業向けにセキュリティ管理を強化したIMソリューションを発表
■定着したIMサービス,家庭/職場ユーザーとも30%以上が利用,首位は「AOL Instant Messenger」
■「米国IM市場で頭角を現す米Trillian,大手IMサービスとの相互操作性が武器」,米ジュピター
■「職場でのIM利用が急増中,セキュリティは深刻な事態に」---米Gartnerが分析
■「IMユーザーの20%は職場で利用,私用より仕事のため」---。米InsightExpressの調査
[発表資料へ]