米Sprintは米国全土の携帯電話ネットワークを第3世代(3G)CDMA2000 1Xにアップグレードしたことを米国時間8月8日,明らかにした。同時に,3G向け無線製品およびサービス「PCS Vision」を発表した。
アップグレードしたSprint社の「Nationwide PCS Network」では,伝送速度が平均50~70kbps,最大144kbps。インフラには,Bytemobile社,米CommWorks,米Hewlett-Packard(HP),米Lucent Technologies,米Motorola,カナダのNortel Networks,米Openwave Systems,米QUALCOMM,韓国のSamsungなどの製品を用いた。
アップグレードしたネットワークには,Bytemobile社の「Macara」プラットフォームの動的な帯域最適化技術を取り入れた。Sprint社が第3世代(3G)無線製品およびサービス「PCS Vision」に対応した特定の装置を使えば(アプリケーションにもよるが)ユーザーは通常の2~5倍上まわる平均伝送速度を体験できるという。「Bytemobile社の帯域最適化技術は,外出先でも高速接続を行いたいと考えるSprint社の無線ユーザーに圧倒的な強みを提供する」(Sprint社)
なお,米Novatel Wirelessの「Merlin 210」や米Sierra Wirelessの「Aircard 550」といった「PCS Connection Card」を装着したノート・パソコンおよびPDAでも,アップグレードしたNationwide PCS Networkを利用できる。
なお,第2世代(2G)サービスのユーザーは,これまでと同様にサービスを受けることができる。
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