米RealNetworksが米国時間8月7日に,従業員削減を含む事業再編計画を明らかにした。「企業全体の成長を図るため」(RealNetworks社)としている。

 RealNetworks社は全従業員約800人のおよそ10%にあたる,約90人の正社員を削減する。対象となる社員には,退職手当と再就職斡旋サービスを提供する。

 今回発表したその他の主な事業計画は以下の通り。

・最近発表したデジタル・メディア配信向けプラットフォーム「Helix Community Platform」および「Helix Universal Server」に関するシステム事業への再注力。

・オンライン音楽およびビデオ配信サービス「RealOne」に関する消費者向け事業の推進。

・システム・ソフトウエア部門と消費者向け部門の海外事業を再編成。

 RealNetworks社会長兼CEOのRob Glaser氏は,「電気通信業界で起こっている大混乱の影響から,綿密に戦略と経営を再検討した。今回発表した計画はその結論である」と述べた。「しかし,我が社とこの業界の長期的な見通しは明るいと確信している。IPを介したメディア配信の利用増加,広帯域の普及促進,パソコン以外のデジタル機器に向けたインターネット導入といったあらゆる要素は,我が社の長期的将来にとって明るい材料だ」(Glaser氏)

 なお,今回発表した人員削減を含むリストラ費用は約400万ドル~600万ドルにのぼる見込みである。

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