アプリケーション・サービス・プロバイダ(ASP)の米Corioと米Qwest Communications Internationalは米国時間8月1日に,Corio社がQwest社の子会社Qwest CyberSolutions LLC(QCS)のすべてのASP資産を買収することで最終合意に達したと発表した。買収金額などの詳細については明らかにしていない。

 Corio社は,米PeopleSoft,米Oracle,ドイツのSAP,米Siebel Systemsなどの主要な企業向けアプリケーションを,世界的ネットワークを通じてオンデマンドで提供している。

 QCS社の顧客は今後,Corio社からサービスを受けることになる。「高度なアプリケーション管理と企業向けASPサービスを提供する」(Corio社)。なお,データ・センターは引き続きQwest社の「CyberCenters」を利用する。またCorio社はQwest社が現在手がけているデータ・センター・サービス,インターネット接続サービス,ストレージ・ソリューションなどのネットワーク・サービスも買い取る予定である。

 「QCS社の資産買収により,Corio社は長期的目標を支える中核能力を取得する。最良のサービス提供に注力し,顧客が質の高いサービスを継続して受けられることを保証する」(Corio社CEO兼会長のGeorge Kadifa氏)

 Qwest社社長兼COOのAfshin Mohebbi氏は,「(QCS社の資産を売却することで)Qwest社は中核事業の強化に専念する」と述べた。

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