オンライン・パブリッシャの業界団体Online Publishers Association(OPA)が米国時間8月1日に,米国市場における有料コンテンツに対する支出の調査結果を発表した。米comScore Networksが実施した調査結果を合わせると,同市場は,売上高と利用消費者数が5期連続の急成長を遂げている。また,Real.com,WSJ.com,Match.comなどが,もっともコンテンツの売り上げが高いサイトであることも明らかになった。

 米comScore Networksが実施した調査によれば,米国の消費者は2001年にオンライン・コンテンツに対し6億7500万ドルを支払った。2000年の支出レベルから92%増加している。さらに業界の成長は2002年現在も進行中で,同年第1四半期にオンライン・コンテンツに3億ドルを支出しており,これは前年同期から155%増加している。

 OPA/comScoreの調査結果より,ほぼずべてのコンテンツのカテゴリにおいて支出が,前年同期より100%以上増加している。2002年第1四半期におけるトップ3のカテゴリは,ビジネス・コンテンツ,エンタテイメント,パーソナル/デートで,同3カテゴリでオンライン・コンテンツ支出全体の59%を占めている。

 売り上げ急成長の主な要因は,オンライン・コンテンツの購入者数の急増にある。同年同期において有料コンテンツを購入した米消費者数は1240万人で,前年同期から530万人増加している。インターネット人口の全体から有料コンテンツの購入者の割合を見ると,前年第1四半期の5.3%から同年同期は9.2%に増加している。

 OPAの調査による主な結果は次の通り。

・数少ないサイトで大部分のコンテンツ購入が行われている
調査によれば,1700サイトが有料コンテンツを提供している。米消費者のオンライン・コンテンツに対する支出の85%がこれらサイトのトップ50サイトで行われている

・1人当たりに支出が増加
消費者1人当たりの支出は,前年同期から46%増加している

・価格モデルは購読型が支配
2001年の有料コンテンツ売り上げの85%が購読型の価格モデルだった。これに対し,単独の購入は売り上げの15%だけだった

・購読の更新率は高い
年間購読の更新率は平均72%だった。月間購読者の74%は12ヶ月後にも有料コンテンツのエリアを再訪している

■2001年におけるコンテンツ売り上げが高いサイトのトップ25
1.  real.com                     14.  thestreet.com
2.  wsj.com                      15.  msn.com
3.  match.com                    16.  kiss.com
4.  yahoo.com                    17.  espn.go.com
5.  consumerreports.org          18.  carfax.com
6.  ancestry.com                 19.  hallmark.com
7.  weightwatchers.com           20.  bluemountain.com
8.  1800ussearch.com             21.  arttoday.com
9.  matchmaker.com               22.  britannica.com
10.  consumerinfo.com            23.  elibrary.com
11.  ieee.org                    24.  changewave.com
12.  classmates.com              25.  smartmoney.com
13.  playboy.com

出典: OPA

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