米Adobe Systemsが米国時間7月31日に,2002会計年度第3四半期(2002年6月~8月期)の業績見通しを下方修正した。同社は同期の売上高が,2億7000万ドルから2億9000万ドルの範囲にとどまるとする見込みを示した。6月13日時点の事前予測では,売上高は3億ドルから3億2000万ドルの範囲になるとしていた。

 また,一時的な費用を除いた1株当たりの利益は18セントから23セントとなる見込みで,事前予測では24セントから27セントであった。

 Adobe社は下方修正の理由として,7月の売上高が予測を下回ったことを挙げている。「7月は,当社の全事業と主な地域で売上が減少した。特に欧州と日本が低調だった」(同社)

 「世界経済は厳しい状態にあり,残念ながら第3四半期の目標を修正する。しかし,当社は極めて収益性の高い企業であり続ける。市場において強力な立場を持っており,長期的な成長に対して引き続き投資していく」(Adobe社社長兼CEOのBruce R. Chizen氏)

 同社は,2002会計年度第3四半期の正式な決算を9月12日に発表する予定である。

◎関連記事
米アドビの2002年3月~5月期決算を発表,売上高18%増の3億1740万ドル
米アドビと米マクロメディアの特許紛争が終結,「ユーザーには影響を与えない」
米アドビと独SAPが技術とマーケティングで提携,「PDF」技術を「mySAP.com」に統合
米アドビが「FrameMaker 7.0」と「FrameMaker Server」の出荷を開始
米アドビが「Adobe Photoshop 7.0」の出荷を開始
米マクロメディアの2002年4~6月期決算,減収だがGAAPベースの赤字を大幅縮小
米マイクロソフトの2002年4月~6月期決算は予測を上まわる好業績,「デスクトップ向けソフトが好調」
米ボーランドが2002年2Q決算を発表,売上高が7%増加

[発表資料へ]