米AOL Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)が米国時間7月31日に,AOLメンバー向け包括的オンライン検索エンジン「AOL Search」を発表した。Google社の検索技術を採用している。メンバーがオンライン上で情報を容易かつ迅速に見つけられる手段の提供を目的に設計されている。

 メンバーはクリックひとつで,Googleの数十億のドキュメント・インデックスからだけでなく,AOLサービスからも検索結果を引き出すことができる。またメンバーは,自分が住んでいる地域に向けにローカライズした検索結果を取り出すこともできる。

 「新しい『AOL Search』は顧客がもっとも必要とする情報に迅速でダイレクトにアクセスを提供する。Googleからの結果とともにすべてのAOLの検索機能を提供することにより,メンバーは,すべてのトピックに関してAOLとインターネット上の豊富なリソースに迅速にアクセスでき,必要な情報を見つけることができる」(同社の副社長のDavid Gang氏)

 「AOLメンバーは,140マイル(約225キロ)積み上げられた書類に該当する情報量を0.5秒未満で検索することができるようになった。Googleの高速で関連性が高い検索結果とターゲットを絞った広告により,数百万のAOLユーザーは必要な情報とサービスを見つけることができる」(Googleの共同設立者のSergey Brin氏)

 「AOL Search」は,メンバーがすべてのAOLコンテンツとインターネット上の情報を1カ所から迅速かつ容易に検索できる唯一のサービス。検索がしやすいデザインになっている。検索結果は,使いやすい4つのカテゴリ,「Recommended Site」,「Matching Site」,「Local Result」,「Sponsored Link」に分類される。

 AOLの子会社であるDigital Marketing Services社(DMS)の調査結果によれば,インターネットへのアクセスを持つ消費者の80%が,情報を検索する場合に最初にインターネットを利用すると回答している。オンラインで検索する情報は,ドライブ案内(61%),バケーションと旅行情報(61%),趣味/興味(57%)などだった。また回答者は,出会いに関する情報の検索にも高い興味を示している。75%以上の回答者が旧友,家族を探すのにもインターネットを利用するとしている。また「エゴ・サーフィン」のトレンドの影響を受けて,オンライン上で自分に関する検索も行っていることも認めている。

 Googleは,Netscape,AOL.COM,CompuServe,の検索エリアでも利用されており,英国,フランス,ドイツ,オランダ,ブラジル,メキシコ,アルゼンチン,日本,オーストラリア,カナダでも使われている。

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