韓国のSamsung Electronicsが,ドイツのSAP AGと米Commerce Oneのインターネット取引所(eマーケットプレース)向け共同ソリューション「MarketSet」をベースにした“専用取引所(private exchange)”を実装した。Samsung社とSAP社が韓国とドイツで現地時間7月30日に発表したもの。

 Samsung社の専用取引所「Worldwide Trading Network(WTN)」は,Samsung社が所有するすべての「R/3」システムや従来のシステムを共通のプラットフォームを使って接続する。

 現在のところ,Samsung社はアジア,欧州,米大陸にわたる生産,販売,ロジスティクス関連の子会社9社にWTNを導入している。2002年末には59社の子会社すべてにWTNを拡大し,「デジタル・ビジネス・プラットフォームを作り上げる」(Samsung社)としている。

 WTNは子会社間の取り引きプロセスを効率化する。リアルタイムのレポート機能や分析機能を備えており,効果的な作業追跡が可能。「世界中の子会社の販売,調達,会計処理を密に連携することで在庫を抑え,大幅なコスト削減を実現することができる」(Samsung社とSAP社)

 Samsung社Corporate Public Relations Group部門バイス・プレジデントのKwang Tae Kim氏は,「WTNを,提携企業や顧客との協業も視野に入れた基礎インフラとして利用する計画だ」と述べた。

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