インターネットを介した電子商取引の標準化団体Universal Description, Discovery, and Integration(UDDI)プロジェクトと,XML関連の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)が米国時間7月30日に,UDDIプロジェクトの活動を今後OASISが引き継ぐことを発表した。「現在UDDIプロジェクトが行っている開発作業を継続させ,UDDI仕様や関連する活動をさらに進める」(UDDIプロジェクト,OASIS)

 現在運用中のUDDI対応オンライン・ディレクトリ「UDDI Business Registry(UBR)」は,レジストリ・オペレータが運用を続けるという。UDDIに対応したパブリックUBRノードのオペレータ・サイトは以下の通り。

・米Hewlett-Packard:http://uddi.hp.com(米メディアの報道(InfoWorld)によると,2002年9月20日で運用を停止する予定という)
・米IBM:http://uddi.ibm.com/
・米Microsoft:http://uddi.microsoft.com
・ドイツSAP:http://uddi.sap.com
・NTTコミュニケーションズ:http://www.ntt.com/uddi(2002年10月より利用可能の予定)

 また同日UDDIプロジェクトは,UDDIの新版「Version 3」仕様を公開したことを明らかにした。新版の主な内容は以下の通り。

・セキュリティ機能の強化:XMLベースの電子署名に対応し,XMLベースのポリシーをUDDIの操作で管理可能とする。

・Web Services Description Language(WSDL)対応の強化:UDDIスキーマを変更し,WSDLベースのWebサービスの発見/実行をこれまで以上に容易にする。

・複数のレジストリへの対応:ローカルなレジストリからの登録と,登録したWebサービスの非公開または公開レジストリへのプロモートを可能にする。

・新たな登録APIと中核情報モデルの強化:UDDIユーザーは,サービスとUDDIレジストリの変更に関する事前通知を受け取れるようになる。

 新版の詳細については,UDDIプロジェクトのWWWサイトにある「UDDI Version 3.0 Features List」に掲載している。

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