米IBMと米PricewaterhouseCoopersは米国時間7月30日に,IBM社がPricewaterhouseCoopers社のコンサルティング事業PwC Consultingを買収することで最終合意に達したと発表した。IBM社はPricewaterhouseCoopers社に推定35億ドルを現金と株式で支払う。取り引きは2002年第3四半期末ごろに完了する予定である。

 これにより,PwC Consulting社は株式公開の計画を中止する。

 「顧客は事業を向上するための革新的なアイデアだけでなく,奥深いノウハウを備えたパートナを望んでいる。標準規格ベースの技術を利用して,革新的なアイデアを事業利益に変えるような能力が要求される。今回のPwC Consulting社買収はこうした戦略への取り組みを表すものだ」(IBM社社長兼CEOのSamuel J. Palmisano氏)

 また同氏は,「我が社のコンサルティングおよびサービス・プロフェッショナルは,事業の着手や拡張段階において,優れた能力を提供する。IBM社の調査部門とパートナ企業のサービスを組み合わせ,包括的なビジネスおよび技術ソリューションを提供する」としている。

 PwC Consulting社の2002会計年度におけるコンサルティング収入は約49億ドル。IBM社はPwC Consulting社をIBM社IBM Global Services事業のBusiness Innovation Services部門に組み込み,新たなグローバル事業を形成する予定だ。現IBM Global Services社Americas部門ジェネラル・マネージャのGinni Rometty氏が新事業のジェネラル・マネージャに就任する。

 新事業では,IBM社の広範囲な能力を利用し,ビジネスおよび技術コンサルティング,業界予測,ビジネス・プロセスの専門知識を通じた統合ソリューションを提供する。IBM Global Services社の他の部門によるサービスも組み合わせる。

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