米IDCが米国時間7月30日に,ソフト・スイッチ市場に関して「リスクは高いがチャンスも大きい」とする調査結果を発表した。報告によれば,現在の通信事業者の不調により,ベンダーにかなりのリスクが生じている。特に新興企業は,通信事業の不振期を乗り切るまで十分な事業資金が必要だという。

 調査結果によれば,Salix(Tellabsが買収),Transmedia(Ciscoが買収),Vsys,Tachion,Tundoなどかつて注目を集めた多くの企業が既に市場の犠牲となっていることが分かった。しかし,IDCは,リスクに反して,初期の市場サイクルを生き残ったベンダーはかなりの収益が上げられると報告している。

 「企業にとって同市場にはリスクを生む不安定要素が十分存在するが,ソフトスイッチへの移行ベースのサイズを考慮すれば,以前は電気通信インフラにかかわりがなかったITサプライヤを含め幅広いベンダーにとって大きな機会がある」(同社のデータ通信リサーチのプログラム・ディレクタのTom Valovic氏)。

 電気通信業界が深刻な経済問題に直面しているが,同社は,新しいサービス供給,購入と運用コストの低下,通信事業者がデータ向けに最適化したネットワークを設計する機会を含め,大規模なソフトスイッチの配備を促進する要素は存在すると考えている。

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