Cisco Systemsは,米Microsftのインターネット事業MSNと英British Telecommunications(BT)が共同で提供するVoIPサービスに対し,公衆電話回線網(PSTN)ゲートウエイ「PGW 2200」とゲートウエイ「AS5000」を供給する。Cisco社が英国時間7月25日に明らかにしたもの。

 同VoIPサービスの名称は「PC 2 UK」。これにより,MSNユーザーはパソコンを使い,MSNの「Passport」セキュア・サーバー経由でBT社のPSTN内の加入電話と通話できるようになる。サービス利用料金は月極めの定額制。なお3社は,サービスの具体的な料金や開始時期については明らかにしていない。

 このサービスにより,「BT社はインターネット電話市場で優位に立ち,Microsoft社はMSNに大きな付加価値を加えることになる」(Cisco社)

 PC 2 UKではPGW 2200を使用し,従来の電話ネットワークの共通線信号方式(SS7)と,VoIPネットワークのSIP(Session Initiation Protocol)およびH.323とのあいだのルーティングを処理する。さらにPGW 2200は,Microsoft NetMeetingを使ったH.323ベースの「BT NetChat」と呼ぶチャット・サービスの処理も行う。

 また,PGW2200はMedia Gateway Control Protocol(MGCP)を使ってAS5000を制御し,時分割多重装置およびIP間の音声パス接続を実現する。

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