米Microsoftが,サーバーOS「Windows .NET Server」の「製品候補版(RC1:Release Candidate 1)」をリリースする。Microsoft社が米国時間7月24日に明らかにしたもの。「RC1のリリースは,開発作業やベータ・テストが完了し,コードの最終テスト段階に入り,製品生産向けリリースを準備していることを意味する」(同社)

 サードパーティのテスト担当者は,米国時間25日よりMicrosoft Windows .NET Server RC1のコードのダウンロードが可能となる。顧客は29日の週からプレビュー・コードをダウンロードで入手できるようになる。ただし入手には,Microsoft社のWWWサイトでの登録が必要となる。またMicrosoft社はプレビューCD-ROMキットの送付を8月より開始する。

 RC1のリリースにより,「開発者は堅牢で完全なWindows .NET Serverを入手でき,同OS用アプリケーションの開発作業を進めることができる」(同社)という。さらに顧客にとっては,「Windows .NET Serverのもたらす高度な機能,安定性,セキュリティにより,どのようにITインフラを改善できるかについて,評価作業を早い段階で開始できる」(同社)

 Windows .NET Serverは,同社の「Windows 2000 Server」をベースにしたサーバーOS。「『.NET Framework』をネイティブでサポートしており,接続性のあるアプリケーション,ネットワーク,Webサービスの開発/導入に対応する」(同社)

 「.NET Frameworkのネイティブ・サポートと,『Internet Information Services 6.0』の改良により,XMLベースのアプリケーションやWebサービスを容易に作成できるようになったことが分かるだろう」(同社)

 Windows .NET Serverは,64ビット処理対応の拡大,8ウエイ・クラスタリング,マルチプロセサ環境でメモリー上にあるデータのアクセス速度を高速化するNon-Uniform Memory Access(NUMA)技術などを採用し,性能の拡張性が向上しているという。

 また,「Windows .NET Server Active Directory」サービスの機能を拡張したことで,「管理作業の簡素化と,性能/効率の改善を実現し,ネットワーク管理者の負荷を軽減できる」(同社)としている。

 なお,Microsoft社はすでにWindows .NET Serverの利用を開始しており,今週末には同社のWWWサイトの半分が同サーバーで運営されることになるという。さらに,「今後数週間以内に,すべてのWWWサイトのOSを同サーバーに切り替える」(同社)

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