米Caldera InternationalがブラジルのConectivaと包括的なパートナシップ契約を締結した。Caldera社が米国時間7月24日に明らかにしたもの。これにより同社はブラジルおよび中南米における業務の拡大を図る。

 両社はドイツのSuSE Linux AG,米Turbolinuxとともに,企業向けLinuxディストリビューションの統一を目的とする「UnitedLinux」を結成している。今回のパートナシップ契約は,「このUnitedLinuxの取り組みを自然な形で拡大したもの」(Caldera社社長兼CEOのDarl McBride氏)という。

 この提携により,Conectiva社の販売担当部門および再販チャネルを通じ,Caldera社の製品を販売する。具体的には,Caldera社がメッセージング/システム管理ソリューション関連の「Volution」製品/サービス,「Open UNIX」/「OpenServer UNIX」ソリューションをブラジル向けに提供する。さらに将来は,「ほかの中南米市場においても両社の関係を拡大する可能性がある」(Caldera社)

 また両社は,それぞれの顧客に対する顧客サポート,トレーニングおよび専門サービスの相互提供でも協力する。「Conectiva社は中南米のLinux市場で70%の市場シェアを持っている。重要な同市場の企業顧客に,より経済的かつ効果的にサービスを提供するにあたり,Conectiva社は有利な位置にある」(同氏)

 「顧客やパートナによっては,統一された製品,サービス,サポート・モデルを使用して,米大陸全体で一様な業務ソリューションを導入する必要がある。Conectiva社と提携することで,これらの顧客に対するビジネスが容易になる」(同氏)

 なお,Caldera社が引用した米IDCの調査結果によると,2001年のブラジルにおけるLinuxサーバー・ソフトウエアに対する支出は24%増加したのに対し,Windowsサーバー・ソフトウエアへの支出は21%増であったという。

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