米Intelが米国時間7月23日に,WWW上の3次元(3D)画像表示に関する共通フォーマット作成を目的としたワーキング・グループ「CAD(Computer Aided Design)3-D Working Group」の結成を発表した。

 同ワーキング・グループは,WWW向け3Dコンピュータ・グラフィックス表示の標準仕様策定を進める非営利団体「Web3D Consortium」の一部という位置付けである。CADソフトウエア・ベンダー,CADユーザー,デジタル・コンテンツ制作者,業界標準規格策定団体などが参加する。

 WWW向け3Dの標準フォーマットを作成することにより,3Dコンテンツの開発にかかる時間とコストを削減できる。同時に,CADツールのユーザーに,設計,マーケティング,データ共有などに関する,効果的な手段や情報を提供できるようになる。

 Intel社副社長兼最高技術責任者のPatrick Gelsinger氏は,「3Dデータの普及を妨げる障害を取り除くことは,必要不可欠なステップだ。柔軟な標準フォーマットの欠如は,取り除くべき主な障害の一つに挙げられる」と述べ,「業界の主要企業やグラフィックスの専門家と協力し,WWW向け3Dの標準フォーマットを作成する。(新しい3Dのフォーマットは)デスクトップ・パソコン向けデジタル画像におけるJPEGフォーマットと同様の役割を担うことになる」と説明した。

 なおCAD 3-D Working Groupの参加メンバーには,Intel社のほか,シンガポールのCreative Technology傘下の3Dlabs,米Actify,米Adobe Systems,カナダのATI Technologies,米Boeing,フランスのDassault Systemes,カナダのi3Dimensions,ラティス・テクノロジー,米Microsoft,mental images GmbH社,海軍大学院,国立標準技術研究所(NIST),アイルランドのParallelGraphics,SGDL Systems社,米Tech Soft America/OpenHSFなどが含まれる。CAD 3-D Working Groupは約18カ月で最初の標準フォーマットを作成する予定である。

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