「インターネットの人気サイトは,テレビの人気番組より一貫して視聴者数が多く,人気雑誌と比べてもひけをとらない数の視聴者を集めている」。米DoubleClickが米国時間7月22日に,異なるメディアの視聴/閲読状況を調査した結果を明らかにした。
テレビ,雑誌 インターネットの三つのメディアのうち,平均して最も視聴/閲読率が高いのは雑誌である。しかし今回の調査で,インターネットはテレビや雑誌より効果的に,ティーンズと成人男性の視聴者をとらえていることが分かった。
「今年,200人以上のマーケッタとインタビューを行った際に,オンライン広告の予算を増額しない第一の理由として,『広告のターゲットとなる消費者がオンラインにいないから』とする回答者が多かった。しかし,今回の調査でインターネットが大衆市場向けメディアに適しており,消費者全般はもちろん,特定のターゲット・グループにも効果を発揮することが明らかになった。マーケッタはオンライン広告をもっと利用すべきだ」(DoubleClick社CMOのSusan Sachatello氏)
インターネットで最も人気が高い上位3サイトの視聴率は,テレビの人気番組トップ3と比べて視聴者が多い。また人気雑誌トップ3と比べても,視聴/閲読者数の平均はわずか5%下回ったに過ぎない。ちなみに,最も視聴/閲読者数が多いのは2660万人の読者を獲得している「People」誌である。
■ 18才~49才におけるメディア別の視聴/閲読者数(単位:100万人) WWWサイト 番組 雑誌 Yahoo! Search 22.8 Friends 14.7 People 26.6 MSN Hotmail 22.7 ER 13.3 Reader's Digest 22.8 MSN Search 22.6 Will & Grace 10.9 Better Homes & Gardens 22.5 出典:米Nielsen/NetRatings,米Nielsen/NTI,MRI社
インターネットは大衆全般を引きつけることができるほか,テレビや雑誌と比べ,18~49才の成人男性と,25~54才の高収入の成人に対する訴求効果がとりわけ高い。これらの人口区分では,インターネットで最も人気が高い上位25サイトのGRP(延べ視聴率)が,人気番組トップ25と,人気雑誌トップ25のGRPを上回っている。
しかし18~49才の女性と,18~49才の黒人を対象とする場合は,雑誌やテレビの方がインターネットより訴求効果が高いことがわかった。
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