米Microsoftは米国時間7月18日に,2002会計年度第4四半期(2002年4月~6月期)の決算を発表した。売上高は72億5000万ドルで,前年同期の65億8000万ドルと比べて10%増収。純利益は15億3000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は28セント)で,前年同期の6500万ドル(同1セント)から大幅に増加した。

 当期の営業利益は28億7000万ドル。前年同期は27億5000万ドルだった。

 2002会計年度通年の売上高は283億7000万ドル。前年度の253億ドルと比べて12%増加した。純利益は78億3000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は1ドル41セント)となり,前年度の73億5000万ドル(同1ドル32セント)から増加した。

 営業利益は119億1000万ドルで,前年度は117億2000万ドルだった。

 Microsoft社CFOのJohn Connors氏は,「素晴らしい会計年度を終えることができた。4月~6月期は売上高が大幅に成長し,製品のリリースやコスト管理も成功した。Windows XPやその他のデスクトップ・パソコン向けソフトウエアへのユーザーの需要は非常に高く,それが4月~6月期の好業績をもたらした」と説明した。また,「市場状況は依然として厳しいが,我が社は製品開発,マーケティング,販売への投資に注力する」(同氏)と述べた。

 ちなみに同社は2002会計年度第3四半期(2002年1月~3月期)の決算報告の際に,4月~6月期の売上高を70億ドル~71億ドルの範囲,希薄化後の1株当たり利益を41セント~42セントとの見通しを発表していた。また,2002会計年度通年については,売上高が315億ドル~324億ドルの範囲,希薄化後が1株当たり利益は1ドル89セント~1ドル92セントとの予測だった。

 4月~6月期におけるデスクトップ・パソコン向けソフトウエアの売上高は49億7000万ドル(前年同期比9%増),2002会計年度通年では189億ドル(前年度比7%増)となった。クライアントOS(前年同期比20%増,前年度比16%増)が牽引した。「とりわけWindowsのProfessional版への需要が高く,個人向けコンピュータ・システム市場全体の成長率を上まわった。Officeも企業ユーザーから強い支持を得ている。Visio,Projectは4月~6月期に過去最高の売上高を記録した」(Microsoft社)

 企業向けソフトウエアおよびサービスの売上高は,4月~6月期が13億5000万ドル(前年同期比4%増),2002会計年度通年では51億1000万ドル(前年度比6%増)だった。「Windows Serverファミリ(前年同期比13%増,前年度比19%増)の成長率は,サーバー・ハードウエア市場全体のそれを大きく上まわった。SQL Server,BizTalk Server,Content Management Serverが好調だった」(Microsoft社.NET Enterprise Server Division部門上級バイス・プレジデントのPaul Flessner氏)

 また,同社は今後の見通しについても明らかにした。主な予測内容は以下の通り。

・2003会計年度第1四半期(2002年7月~9月期)の売上高は70億ドル~71億ドル,希薄化後の1株当たり利益は42セント~43セントの範囲。営業利益は29億ドル~30億ドルとみる。

・2003会計年度通年の売上高は314億ドル~320億ドルで,希薄化後の1株当たり利益は1ドル85セント~1ドル91セントの範囲。営業利益は133億ドル~136億ドルの見込み。

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