米Macromediaが米国時間7月17日に,2002年4~6月期(2003会計年度第1四半期)の決算を発表した。 売上高は8420万ドルで,前年同期の8870万から減収となった。一時的な費用を除いた損益では黒字転換を果たし,純利益45万ドル(希薄化後の1株当たり利益は1セント)を計上。前年同期は,860万ドルの純損失(希薄化後の1株当たり損失は15セント)だった。

 会計原則(GAAP)に基づく純損失は430万ドル(1株当たり損失は7セント)となる。前年同期における同条件の純損失は1億1180万ドル(1株当たり損失は1ドル94セント)だった。

 「当期の業績には満足している。新バージョン『MX』ファミリのリリースに成功したほか,厳しい経済状況にもかかわらず財務上の目標も達成できた」(Macromedia社会長兼CEOのRob Burgess氏)

 Macromedia社は,MXへのアップグレードがこれまでのバージョンのアップグレード時より時間がかかると予測している。同製品が広範囲の市場を対象にしているうえ,IT支出が低迷しているのがその理由である。

 このため同社は,今後の展望について短期的な予測を発表するにとどめた。2003会計年度第2四半期は,売上高が第1四半期とほぼ同レベルになる見通しである。「来期も営業費用の削減に努め,収益性向上を目指す」(同社)

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