米Apple Computerが米国時間7月16日に,2002会計年度第3四半期(2002年4月~6月期)の決算を発表した。売上高は14億3000万ドルで前年同期と比べて3%減少。純利益は3200万ドル(希薄化後の1株当たり利益は9セント)。前年同期の純利益6100万ドル(同17セント)から大幅に減少した。
同社は2002年第2四半期(2002年1月~3月期)決算発表の時点で,「2002年4月~6月期の売上高は約16億ドルの見込み。1株当たり利益は2002年1月~3月期と比べて横ばいか,若干上昇する」と予測していた。ちなみに2002年1月~3月期の売上高は15億ドル,純利益は4000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は11セント)だった。
粗利率は27.4%で,前年同期の29.4%から2ポイント低下した。当期は海外における売上高が総売上高の42%を占めた。
同社が当期に出荷した「Macintosh」製品は80万8000台。前年同期より2%少ない数字である。
「不況が業界全体に広がっている中,我が社は引き続き利益をあげている」(Apple社CEOのSteve Jobs氏)。また同氏は,「31店舗の販売ストアで『Switchers』キャンペーンを展開し,新規ユーザーの獲得に取り組んでいる。新製品への投資も継続しており,その一部は7月17日から開催される『Macworld New York』で発表する」と述べた。
Apple社CFOのFred Anderson氏によると,2002会計年度第4四半期(2002年7月~9月期)の売上高は2002年4月~6月期とほぼ横ばいの見込みだという。一時的な費用を除いた損益は若干の黒字になるとの予測である。
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