電話局からユーザー宅までの通信回線へのイーサネット導入を目指す団体Ethernet in the First Mile Alliance(EFMA)は米国時間7月16日に,同団体の作業チームIEEE 802.3ah EFM Task Forceが「Ethernet in the First Mile(EFM)」標準規格の基盤となる技術基準案を完成したと発表した。

 7月11日にカナダのバンクーバーで開催されたIEEE 802会議で,100社以上のIEEE 802.3ah EFM Task Forceメンバーが技術基準案について協議を行い,同意したという。

 EFMA技術担当バイス・プレジデントであり米Cisco SystemsのGigabit Systems Business Unit部門Emerging Technologies担当マネージャのBruce Tolley氏によると,「EFM標準規格の初回ドラフト版は2002年9月にリリースする予定」だという。「標準規格化がうまく進めば,各種ベンダーが低コストで相互操作性のあるEthernetブロードバンド接続機器の開発に取り組むようになる。また,Ethernetブロードバンド・サービスの発展にもつながる」(同氏)

 EFM標準規格のドラフト版は,ブロードバンドEthernetに必要な技術要素をすべてカバーする内容となる。銅線,ポイント・ツー・ポイントの光ファイバ,ポイント・ツー・マルチポイントの光ファイバ向け物理層仕様,OAM(operation administration and maintenance)の共通メカニズムなどが含まれる。

 なおEFMAの参加メンバーには,米Alloptic,米Analog Devices,BATM Advanced Communications社,米Calix,Cisco Systems社,Elastic Networks社,スウェーデンのEricsson,米Extreme Networks,Finisar社,Fiber in the Loop社,米Harmonic,Hatteras Networks社,米Infineon Technologies,米Intel,NTTグループ,米Paradyne,Passave Technologies社,Spirent Communications社,米Texas Instruments,World Wide Packets社などが名を連ねる。

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