米Microsoft社が米国時間7月15日に,コード名「Corona」として開発されてきた次世代マルチメディア技術「Windows Media Technologies」の正式名,「Windows Media 9 Series」を発表した。

 同シリーズのベータ版出荷イベントは,同社会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクトのBill Gates氏が参加して,9月4日に米ロスアンゼルスの「Hollywood and Highlands Complex」にて開催される。イベントでは,新しい「Windows Media Player」バージョン,ストリーミング・サーバー,オーディオとビデオ圧縮,ソフトウエア開発キットなどの発表が予定されている。

 また,同社は同技術の開発と配備に関するコンファレンス「Windows Media 9 Series Technical Summit」を開催する予定も発表した。同サミットは,ベータ版の出荷イベントが行われるのと同じ会場で9月5~6日に開催される。

 「Windows Media 9 Series」は,ブロードバンド接続のPCユーザーに,「インスタントオン」と「オールウェイズオン」のストリーミングを提供する。ダイヤルアップ・ユーザー向けには品質と速度を改良している。新しいプロフェッショナル・レベルのオーディオとビデオ・コーデックにより,ブロードバンド接続のPCユーザーはホームシアター品質のオーディオとビデオが実現できる。

 同社によれば,同技術がもたらすストリーミング機能により,企業ユーザーは,企業のコミュニケーションとトレーニングを改良できる。インターネット・コンテンツ・プロバイダはストリーミングの経済効率を改善でき,アプリケーション開発者とITプロフェッショナルは,デジタル・メディア・ソリューションを拡張性が改良されたプラットフォームでカスタマイズできるようになるという。

 「Windows Media 9 Series」コンポーネントのベータ版には,新しい「Windows Media Player」,「Windows Media Audio and Video」コーデック,「Windows Media Encoder」,新しい「Windows Media Software Development Kit(SDK)」が収録される予定。

◎関連記事
【N+I 2002 Tokyo速報】マイクロソフト,次期マルチメディア技術「Corona」のリリース時期を明らかに
Windows Media Playerにセキュリティ・ホール,最大深刻度は「高」
マイクロソフトがWindows Media Technologiesの次期版「Corona」の概要を発表
新たに消費者家電に向けて大手チップ製造業者が「Windows Media」をサポート

発表資料へ