米GartnerのDataquestが米国時間7月11日に,半導体パッケージングとアセンブリ装置の世界市場に関して調査した結果を発表した。世界における同市場は回復の兆しを見せているものの,2003年まで上向き成長に到達しないという。

 2001年における同市場の売上高は,2000年から56%減の29億8100万ドルだった。2002年の売上高は引き続き下降するが前年から9%減に留まり,27億7150万ドルになるとみている。そして2003年には,2002年から54%増の41億9100万ドルに回復すると予測している。

 「2002年後半は,電源と個別パッケージングが成長する。ポータブル・デバイスの成長が続いており,電源管理が一番の問題となる。成長中の市場要求に対応するパッケージが開発製造されなければならない。」(Dataquest社世界半導体グループ主席アナリストのJim Walker氏)。

 また,調査結果によれば,2002年から2003年にかけて半導体アセンブリとテスト・サービス(SATS)企業の淘汰が進むという。同社によれば,2001年に開始したアウトソーシング・モデルの採用を日本企業がさらに進めていく。また,IDMとOEMが再びアウトソーシングを開始し,SATS業界を10%以上成長させる可能性があるという。

 同社によれば,2002年の終わりまでに高度なパッケージング・リソグラフィが15%増加し,フリップチップ接着装置が21%の増加が予測されるが,ワイヤー接着装置が半導体パッケージング装置における最大分野を維持し,売上高の5分の1を占め市場全体のシェア19.4%を獲得するという。

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