イスラエルのConnect One社が,インターネット周辺チップ「iChip Internet Controller」を発表した。同製品は, WAP(無線アプリケーション・プロトコル)ドキュメントをWMLファイルとしてチップ上のWAP Webサイトに格納して提供する。

 一般的な産業製品と家庭用製品にiChipを組み込むことによって,WAP対応の電話やPDAにコンテンツを送信できるとともに,これらデバイスからiChipを組み込んだ製品の管理ができるようになる。WAPベースのモバイル管理により,ユーザーはPCベースのWebブラウザ以外からも機器管理が可能になった。

 これまで,WAPユーザーはインターネット・コンテンツとサービスを携帯電話,PDA,ポケベルなどのスマート・ハンドヘルド・デバイスを通じて,サービス・プロバイダからしか得ることができなかった。ホスト機器にiChipのWAPサーバーを組み込むことにより,これらモバイル・デバイスのユーザーは,モバイル・デバイスのWAPブラウザからiChip組み込み機器の状態を知るとともにコントロールできる。iChipのWAPサイトは,32Kバイトのアップデート可能なオンチップ・メモリーに格納される。

 iChipは,ホスト・プロセサとインターネット間の接続を中継するアップデート可能なインターネット周辺チップ。インターネットにダイヤルアップ・モデム,携帯電話,モデム,10/100BaseT Ethernet LANを介して接続する。インターネット・プロトコルと設定パラメータはオンボードのフラッシュ・メモリに格納され,インターネットを介してリモートからアップデートすることもできる。AT+iアプリケーション・プログラミング・インタフェースにより,製造業者は,アプリケーションにいくつかのコマンドを追加するだけで機器にインターネット接続機能を持たせることができる。

 iChipは,1万ユニットを越えるロットで価格が20ドル。北米向けには,Arrow Electronics社から提供される。

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