フィンランドのNokiaと松下通信工業はフィンランドで現地時間7月10日に,松下がNokia社から携帯電話機向けプラットフォーム「Series 60 Platform」のライセンス供与を受けることで提携を結んだと発表した。松下通工はSeries 60 Platformを,「Panasonic」ブランドのマルチメディア対応携帯電話機に組み込む。

 Series 60 Platformはスマートフォン向けのソフトウエア・プラットフォーム。主要なテレフォニ・アプリケーションや個人情報管理(PIM)アプリケーション,ブラウザ,メッセージング・クライアントなどを備える。英Symbianの「Symbian OS」上で動作する。

 両社は今回の提携を,「アプリケーションおよびモバイル機器における相互接続性と共通アーキテクチャの確立に向けた両社の取り組みを示すもの」と説明する。「Series 60 Platformを組み込んだPanasonic携帯電話機によって,消費者や企業ユーザーは広範なモバイル・サービスを利用できるようになる。開発者は共通の設計およびプログラミング・インタフェースで,Nokia社と松下製品の両プラットフォームにアクセスできる。また通信事業者にとっては,Series 60 Platformを導入することによりアプリケーションの相互運用性が向上するという利点がある」(両社)

 「日本市場では魅力的なモバイル・サービスが数多く開発され,提供されている。その日本市場における我が社の経験を生かし,世界モバイル・サービス市場の拡大に努める」(松下CTOの脇治氏)

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