オーストリア議会が米Cisco Systemsの無線LANインフラを導入する。Cisco社がオーストリアで現地時間7月5日に明らかにしたもの。上院と下院の議員は無線でイントラネットおよびインターネットにアクセスできるようになる。

 オーストリア議会IT責任者のHans Hopf氏は「完全な電子政府への大きなステップだ」と述べた。「議員は自由にインターネットに接続し,委員会や本会議開催中に関連情報にアクセスすることができる」(同氏)

 オーストリアのRodlauer Computer GesmbHと米Unisysが協力し,委員会執務室,本会議室および上院事務室,各党執務室など合計67部屋にCisco社の無線アクセス・ポイントを設置する。

 「我が社の無線LANソリューションは,オーストリア議会のニーズに特化して設計している。その成果は,情報の迅速な流れを可能にするだけでない。建物の構造を変える必要のないインターネット接続は,歴史的建築物では特に重要だ」(Cisco社Austria GmbH事業ジェネラル・マネージャのGunther Brand氏)

 Hopf氏によると,オーストリア議会は今回の会議終了までCisco社の無線LANを試験利用するという。「Cisco社の無線LANは使いやすいインタフェースと高度なセキュリティが特徴だ。ハードウエアを選ぶ際,セキュリティが非常に重要な判断材料となった」(同氏)

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