ドイツのSuSE Linux AGが現地時間7月4日に,米IBMのサーバー「eServer iSeries」「同pSeries」に対応する大企業サーバー向けLinux「SuSE Linux Enterprise Server 7 for IBM eServer iSeries and pSeries」の新版を発表した。                           

 IBM社の「Power4」マイクロプロセサを搭載するサーバー「p690」「p670」「i890」に対応した。「これにより,最新型のpSeriesサーバーを複数の論理システムに分割することが初めて可能になった。1台の高性能サーバーで複数のアプリケーションを動かせるので,ITインフラの簡素化とコスト削減を実現できる」(SuSE社)

 SuSE Linux Enterprise Server 7 for IBM eServer iSeries and pSeries新版のこのほかの主な特徴は以下の通り。

・新ドライバ対応:Linux用のODBCドライバを使うことで,LinuxアプリケーションからIBM社の「DB2 Universal Database for OS/400」へのアクセスが可能になる。

・セキュリティ面の改善:ITシステムで最新機能を利用可能とする改善。

・新たなパッチ:システム運用の安定性を確保する機能拡張。

 SuSE Linux Enterprise Server 7 for iSeries and pSeriesの既存ユーザーは,SuSE社のWWWサイトから入手可能。同社のメンテナンス・サービス「SuSE Linux Enterprise Server」に加入しているユーザーは,新版のCD-ROMを受け取れる。

 また,12カ月間のシステム・メンテナンス・サービス付きSuSE Linux Enterprise Server 7 for iSeries and pSeriesをSuSE社のパートナ企業から購入したユーザーには,新版CD-ROMを送付する。ユーザーによる申し込みは不要という。

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