SuperGuide社と米Gemstar-TV Guide Internationalが,電子番組ガイドの特許を侵害されたとして米EchoStar Communicationsなど数社を訴えていた係争で,Gemstar社は「連邦地裁が下した判断は誤っている」とする声明を米国時間7月4日,発表した。

 この係争はSuperGuide社の持電子番組ガイド機能の特許が,EchoStar社などによって不法にセットトップ・ボックスに組み込まれた,としてSuperGuide社とGemstar社がノースカロライナ州西地区連邦地裁に訴えていたもの。対象となるSuperGuide社の技術はGemstar社にライセンス供与されていたため,Gemstar社も原告に加わっている。

 Gemstar社はこの訴訟を起こす前に,本件を米国際貿易委員(ITC)に提訴している。EchoStar社に加え,パイオニア,米Pioneer Digital Technologies,米Pioneer New Media Technologies,米Pioneer North America,米Scientific-Atlanta,米SCI Systemsも被告としていた。しかし,米国時間6月21日にITCが「特許侵害はなかった」とする判決を下していた

 今回連邦地裁が下した判断は「EchoStar社の現在に製品には特許侵害はない」というもの。ただし,EchoStar社の過去の製品についてはまだ調査が必要とのことで,連邦地裁はSuperGuide社とGemstar社に対して詳細な情報を提出するよう命令している。連邦地裁はそれをもって最終判決を下すという。

 これに対し,Gemstar社は今回邦地裁の判決には誤りがあると主張している。同社はSuperGuide社を支援し,連邦巡回控訴裁判所に申し立てを行う意向を明らかにしている。

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[Gemstar社の発表資料]
[EchoStar社の発表資料]