米IBMが米国時間7月1日に,オンデマンドのe-business向けサービス「Linux Virtual Services」を発表した。企業は必要に応じて,インターネット経由で大規模なコンピューティング・インフラにアクセスできる。

 Linux Virtual Servicesの顧客は,IBM社のe-businessホスティング・センターに接続することにより,「ハードウエアを購入することなく,必要な情報技術を取得することが可能」(IBM社)。

 Virtual Linux Servicesは,同社のLinux搭載メインフレーム「zSeries」で構成した“仮想サーバー”を中核とする。処理性能,ストレージ,ネットワーク機能を各顧客向けに分割する。各要求を分離し,それぞれに応じたリソースを割り当てる。「最新技術をオンデマンドという最新の手法で配信する」(IBM社)としている。

 Virtual Linux Servicesは分散システムの能力を統合して提供するため,「顧客は性能と信頼性を高めながらシステム管理を簡素化できる。故障が発生する可能性のあるポイントを減らすことで,可用性を向上し,コスト削減を実現する」(IBM社)。

 支払いモデルはユーティリティ・ベース。つまり,必要な分だけ処理能力を“サービス単位”で購入することができる。ちなみに米メディアの報道(CNET News.com)によると,1サービス単位は月額300ドルである。

 Virtual Linux Servicesを利用する企業は,ApacheベースのLinuxサーバー,「DB2」データベース・ソフトウエア,「WebSphere」といったプラットフォームを選ぶことが可能。また,無料で仮想サーバー1台あたりの処理性能を10%引き上げることができる。すでに1台目の仮想サーバーを設置している場合,追加の仮想サーバー導入は「わずか数分で済む」(IBM社)という。

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