英Taylor Nelson Sofres(TNS)Interactiveが米国時間6月27日に,2002年3月から4月における世界各国のオンライン販売市場に関する調査結果を発表した。それによると,米国が購入額でトップを維持しているという。
インターネット・ユーザーのうちオンラインで商品を購入したユーザーの割合は,調査対象となった37カ国の平均が15%なのに対し,米国では32%と多かった。過去4週間のオンライン支出額は,全体の平均が99ドルで,米国は162ドルだった。そして,韓国,ドイツ,ノルウェー,英国が米国に続いている。
そのほかの調査結果は以下の通り。
・米国のeコマースは好調だが,成長が続いているのでまだ上限には達していない。
・2002年にオンライン購入を行うインターネット・ユーザーの割合は29%の見込み。ちなみに2001年は23%だった。
・eコマースの利用状況とインターネットの普及率とのあいだには,密接な関係が存在する。インターネットが早く広まった国ほど,eコマースが多く利用されている。そのため,最終的に米国以外の国でも,eコマースの利用率が米国と同程度になるだろう。
・安全性の問題がオンライン購入を抑止している。クレジットカード情報のオンライン送信に不安を感じているインターネット・ユーザーの割合は,米国では40%,37カ国平均では30%ある。
安全性の問題について,TNS Interactive社上級副社長のBrenda McFarland氏は以下のように説明する。「オンライン販売業者にとって,消費者を安心させることが極めて重要だ。消費者はオンラインで商品を購入するようになって以来ずっと,インターネットでクレジットカードや個人情報を提供することに対し懸念を口にしていた。しかし,状況は当初からほとんど改善されていない」
さらに同氏は,「オンライン販売業界が成長を続けるには,これまで以上の安全性を実現できる方法を開発する必要がある」と指摘する。
■オンライン購入額の多い上位5カ国 インターネット オンライン購買 購買額の ・ユーザーの割合 ユーザーの割合 平均 (対人口) (対インターネット (単位:ドル) ・ユーザー) 調査対象国の平均 34% 15% 99 米国 62% 32% 162 韓国 52% 31% 43* ドイツ 41% 26% 119 ノルウェー 58% 25% 不明 英国 38% 23% 94 *母集団の数が少ないので要注意 出典:TNS Interactive社
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