アクセスの米国子会社ACCESS Systems Americaと,米Palmの子会社で「Palm OS」を手がける米PalmSourceが,「Palm OS 5」用のWWWブラウザを共同で開発する契約を締結した。ACCESS Systems America社が東京とカリフォルニア州フレモントで6月26日に明らかにしたもの。

 この契約によりACCESS Systems America社は,「Palm OS 5」用WWWブラウザで使用する中核技術をPalmSource社に提供する。さらに今後両社は,Palm OSプラットフォーム用のWWWブラウザの開発でも協力していく。

 Palm OS 5用のWWWブラウザは,アクセスの「NetFront v3.0」をベースとする。NetFront v3.0はモジュラ・アーキテクチャを採用しており,搭載するハードウエアに合わせて使用するモジュールを取捨選択できる。そのため,「PDAや携帯電話機など,使用可能なメモリー量や電力に制限のある機器でも高性能,高機能を実現する」(ACCESS Systems America社)という。

 またNetFront v3.0は,HTML 4.01およびXHTML 1.0,Dynamic HTML,ECMA Script(JavaScript),Document Object Model(DOM),CSS,Secure Socket Layer(SSL)に対応している。Java 2 Platform, Micro Edition(J2ME)互換のJavaランタイム環境であるJV-Lite2と,Multimedia Messaging Service(MMS)クライアントには,追加モジュールで対応する。

 「NetFrontは世界で最も多く使われている組み込み用WWWブラウザで,これまで6300万件以上のライセンスを販売した。現在のところ,40社を超えるメーカーの177種類以上ある消費者向けインターネット機器に,NetFrontが搭載されている」(ACCESS Systems America社)

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