米QUALCOMMが米国時間6月21日に,2002会計年度第3四半期(2002年4月~6月期)の業績見通しの中間修正を発表した。事前の予測では,「QUALCOMM Strategic Initiatives(QSI)」の経費や特別費用を除いた1株当たり利益を21セント~23セントとしていたが,23セント以上に上方修正する。

 携帯電話機向けチップ「MSM」の集荷数は,事前の予測どおり約1500万~1600万個の範囲,あるいはそれ以上に達する見通しだ。また受注も好調で,2002年7月~9月期も期待できるという。

 同社は業績見通しを上方修正した理由として,CDMAを導入しているあらゆる地域でCDMA製品への需要が増えていることを挙げた。「第3世代(3G)CDMA2000 1Xネットワーク,『BREW(Binary Runtime Environment for Wireless)』向けアプリケーション,位置情報計測技術『gpsOne』などの急速な普及が追い風となっている。現在,CDMA2000 1Xサービスの加入者として報告されている数は1000万人以上,gpsOne製品およびサービスのユーザーは約200万人だ」(QUALCOMM社)

 ちなみに同社2002会計年度第1四半期の業績は,売上高が6億5900万ドル。一時的な費用を除いた1株当たり利益は20セントだった。

◎関連記事
米クアルコムの2002年1月~3月期決算は減収減益,「今後の3G CDMA普及を期待」
QUALCOMMが2002会計年度第1四半期の決算を発表,GAAP総利益6億9900万ドル,1株当たり利益17セント
米ベライゾン,米クアルコムのプラットフォーム「BREW」対応アプリを今春発売
米QUALCOMMがCDMA2000 1Xのマルチモードに対応したチップセット「radioOne 6300」を発表
米クアルコムと米オラクルが「Oracle 9i Lite」を「BREW」対応に,「企業アプリケーションをモバイル化」
米クアルコムが「BREW 2.0」を発表,「セキュリティ機能などを追加」
米ネクステル,米クアルコム,米モトローラが「Direct Connect」サービスを第3世代CDMA網に拡大
米ハンドスプリングと米スプリントがCDMA対応「Treo」で協力

[発表資料へ]