米Verizon Communicationsと米GoBeamは,イリノイ州シカゴ地域の小規模企業に向けて,広帯域IP接続インフラを使った音声通信サービス「Verizon Voice Over Broadband」を提供する。両社が米国時間6月20日に明らかにしたもの。同サービスの提供は2002年の夏にも始める予定。

 Verizon Voice Over Broadbandでは,市内/市外電話,ボイス・メール,ファックス,電話会議および文書共有といった複数の機能を,一つのサービスに集約する。サービスの管理は,インターネットを介してWebブラウザから行える。

 「音声とデータを一つのネットワークで扱えるようになるので,企業は導入コストと管理費用を削減できる」と両社は説明する。「Verizon Voice Over Broadbandでは通常,小型の装置を企業内に設置するだけで済む。それに対しほかのサービスでは,新たにPBXシステムを導入したり,大掛かりなシステム・アップグレードが必要になってしまう」(両社)

 Verizon Voice Over Broadbandで提供する主なサービスは以下の通り。

・Find me/follow me(転送機能):かかって来た電話を,ほかの電話,ポケットベル,電子メール・アドレスに転送できる。

・電話会議:出席者が2人から10人までの電話会議を運営できる。

・メッセージ統合:音声,ファックス,電子メールを一つのメール・ボックスで管理できる。

・インターネット経由の管理:サービス内容の変更は,インターネット接続した任意のパソコンから行える。

 なおVerizon Voice Over Broadbandで使用する装置はGoBeam社が所有し,管理なども同社が担当する。課金や顧客サポートといった業務もGoBeam社が行うという。

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