米Microsftのインターネット事業MSNと,米Verizon Communicationsのインターネット接続サービス(ISP)事業である米Verizon Onlineは,DSL(Digital Subscriber Line)接続とインターネット・サービスを共同で提供すると発表した。Microsft社が米国時間6月20日に明らかにしたもの。同サービスの提供は2003年初頭にも始める予定。

 「Microsoft社はブロードバンド対応に力を注いでいる。当社がVerizon社との戦略的提携を拡大することで,数百万人の顧客が高速インターネット接続や多彩なブロードバンド・サービス/コンテンツを享受できるようになる」(Microsoft社CEOのSteve Ballmer氏)

 この提携により両社は,MSNのインターネット・サービスのコンテンツと,Verizon Onlin社のDSL接続サービスおよび顧客サポート・サービスを共同ブランドで提供する。

 同サービス開始後は,MSNのサービスがVerizon Online社のすべての「Verizon Online DSL」顧客に対するプリファード・サービス(顧客に対して優先的に紹介されるサービス)となる。その見返りとして,Verizon Online DSLサービスは,同サービスの利用可能エリア内に住む「MSN Broadband Internet Access」顧客に対するプリファードDSLサービスとして提供されるようになる。

 共同ブランドで提供するコンテンツには,MSNのインスタント・メッセージング・サービス「MSN Messenger」,Webベースの電子メール・サービス「MSN Hotmail」,検索サービス「MSN Search」などがある。またMSNのパートナが提供する「MSNBC」「ESPN」「Billboard」「E! Online」「WebMD」「Disney and Discovery」といったブロードバンド・コンテンツも利用可能にする。

 両社は,サービスの詳しい内容については2002年末に発表するとしている。

 なお,米Verizon WirelessとMicrosoft社は5月23日に,共同で無線データ・サービスを提供するための戦略的提携を発表している。今回発表した提携は,この戦略的提携を拡大するものという。

◎関連記事
米マイクロソフトと米ベライゾンが無線データ・サービスで提携
米マイクロソフト,米ベライゾンなど4社が「Pocket PC 2002」搭載携帯電話機で協力
米MSN,有名ミュージシャンの特別コンテンツを提供するサイト「All Access」を立ち上げ
MSNの加入者が3カ月で120万人増加,全米で800万人以上に
「MSN Searchのユニーク・ユーザー数がYahoo! Searchを抜いて首位に」と米マイクロソフトが発表
「米国IM市場で頭角を現す米Trillian,大手IMサービスとの相互操作性が武器」,米ジュピター
「広帯域加入者の40%以上が企業ユーザー,在宅勤務者の増加が導入を後押し」,と米In-Stat/MDR
「広帯域ユーザーが最も多い米国都市はNY,前年同月比71%増の約280万人」,と米調査

[発表資料へ]