米Oracleは2002会計年度第4四半期(2002年3月~5月期)と2002会計年度通年の決算を米国時間6月18日,発表した。3月~5月期の売上高は28億ドルで,前年同期の33億ドルと比べて15.7%減少。米Liberate Technologiesへの投資による損害を除いた純利益は7億6000万ドルで,1株当たり利益は14セント。

 Liberate社投資による損害を含めたGAAP(会計原則)ベースの純利益は6億5600万ドル(前年同期の1株当たり利益は12セント)となり,前年同期の純利益8億5500万ドル(同15セント)と比べて23.3%減少した。

 営業利益率は44%で前年同期の39%から5ポイント上昇した。

 新規ソフトウエア・ライセンスの収入は11億5000万ドルで,ソフトウエア・ライセンス更新による収入は6億4300万ドル。製品サポート収入は3億8500万ドル,コンサルティング収入は4億8700万ドル,教育などの売上高は1億900万ドルだった。

 通年の売上高は97億ドルで前年度の110億ドルから11.8%減少。Liberate社投資による損害を除いた純利益は23億ドル(1株当たり利益は41セント)。損害を含めたGAAPベースの純利益は22億ドル(同39セント)。前年度における純利益は26億ドル(同44セント)だったので13.2%の減益となる。

 通年の営業利益率は37%となり,前年度の35%から2ポイント上昇した。

 Oracle社CFOのJeff Henley氏は,「厳しい時期をどう乗り切るかで経営陣の真の能力が試される。この不況の中,Oracle社の営業利益率は引き上げ,営業利益を6%減にとどめることができた」と述べた。

 「データベースは我が社のソフトウエア事業の基盤だ。データベース・ユーザーを対象にした最近の調査によると,Fortune 100企業では企業向けアプリケーションの71%~81%にOracle社のデータベースを使っているという。Oracle社のデータベースは今後数年にわたってシェアを拡大し続けるだろう」(Oracle社CEOのLarry Ellison氏)

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