米MasterCard International社と米Datacard Groupは,スマート・カードの促進とオープンな技術スタンダードの実装で複数年の戦略的提携を結んだ。両社が米国時間6月18日に発表した。両社は,提携を通してMasterCardのメンバー金融機関向けスマート・カードの開発と管理サポートで協力する。

 提携によりMasterCardのメンバーには,スマート・カードの開発,テスト,パーソナライズ,管理のためにDatacard社のソリューションが提供される。ソリューションは,新しいスマート・カード向けデータ作成と収集,チップ上に必要なデータのカスタマイズを行い,従来の磁気ストラップのカードからスマート・カードへの移行を簡略にすることを目的として設計される。また両社は,MasterCardのメンバーにセキュリティ・コンサルティング・サービス,トレーニングと教育プログラムを提供する。

 同ソリューション・セットには,カード発行元が発行済みのスマート・カードを管理できるライフ・サイクル管理ソリューション「Affina Platform Management Architecture」が含まれている。これにより,発行元がカードの再発行をすることなくカード保有者のカードに新しい機能を追加できる。MasterCardのメンバーは,同製品により管理を自分で実行できるとともにDatacard社にアウトソースすることもできる。

 「スマート・カードによりメンバー企業は,カスタマイズ性の高いプログラムを実施できるため,競争企業との差別化が図れる。今回の提携を通して顧客向けにカスタマイズしたソリューションのメニューを拡張することにより,メンバーは,収益性をもたらすスマート・カードを簡単かつ経済効率良く発行できる」(MasterCard社のArt Kranzley氏)。

◎関連記事
米Visa,スマート・カードを使ったボーナス・サービスを促進
米RSAとシュルンベルジェセマ,ICカードを使った認証技術で提携
スマート・カードの業界団体SCIAとSCFが合併し「Smart Card Alliance」に
Liberty Alliance Projectに,米AOLや米GM,米HPなど7社が新たに参加
米マスターカードが英モンデックスを100%子会社に

発表資料へ