米DoubleClickが米国時間6月13日に,オンライン広告に関する調査結果を発表した。それによると,リッチ・メディア広告のクリック・スルー率は標準的な広告の6倍になるという。また先ごろ発表されたIABの広告バナーサイズ規格の広告は,このサイズではない広告に比べて僅かにクリック・スルー率が高いことも明らかになった。

 同社が2001年5月から2002年5月までに提供したオンライン広告のインプレッション数は安定していたが,560億件の広告に対してクイック・スルー率は0.6%から0.8%と35%増加した。2002年に入ってからの5カ月間は,クイック・スルー率が0.78~0.83%間の変動幅で継続的に0.8%を維持している。

 クリック・スルー率においては,リッチ・メディア広告が2.4%で非リッチ・メディア広告の0.4%の6倍となっている。1日に同社が提供する20億件の広告で平均20%の広告をリッチ・メディアで提供している。

 同社がリッチ・メディアで提供している広告の30%以上はFlashとUnicastやEyeblasterのようなマルチメディア形式を採用している。またgifイメージのバナーと同じぐらい簡単にリッチ・メディアの広告を採用できる同社のRich Media Templateの使用率が月間20%増加している。

 またサイズに関しては,同社が2002年5月に8000を越える異なるサイズの広告を提供したが,IABの広告バナー・サイズ規格の広告の割合が前年9月の3.4%から現在平均5.5%に増加している。同サイズに準拠した広告のクリック・スルー率は0.5%で,それ以外の広告サイズの0.4%を僅かに上回っている。

 広告のターゲッティングは,43.8%がキーワードまたはキー値によって行われ,地理によるターゲッティングは5.5%,時間帯によるターゲッティングは1.3%だけだった。

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