米3Comが,同社のBusiness Connectivity Company(BCC)とBusiness Networks Company(BNC)事業部門を統合することを米国時間6月6日に発表した。それぞれの事業領域における効率性を高めることを目的とする。統合された事業部門は,7月1日から運営が開始される。また同社は,2002年会計年度第4四半期の業績報告を6月25日に発表を予定している。

 「前年,特定のビジネス領域への注力を高めるために事業の機能を分割する必要があった。その成果があり,それぞれの事業で不必要な経費が削除でき,市場における重要な発展機会を認識して,それぞれの目標に向けた適切な事業計画の作成が可能となった」(同社の社長兼CEOのBruce Claflin氏)。

 同氏は今回の統合について,NICとPCカードのマーケティングを行うBCCを例に挙げて次のように説明している。

 「10/100接続機能が,直接マザーボード上に搭載されるようになったため,BCC は1年前に,コストを改善して同市場における売り上げ低下に抑える使命があった。売上高は徐々に低くなっているが,NIC事業は収益を生んだため,この戦略は成功したといえる。しかしNIC/PCカードの収益が低下し続ける中で独自の大きなインフラを保有するのは経済効率が悪い」(同氏)。

 7月1日をもって,BNCは3事業部門で運営される。Connectivity部門は,NICとPCカード製品,Personal Systems部門はユーザーをネットワークと「Network Jack」のような製品を連結させる技術を担当し,LAN Infrastructure部門は企業向けスイッチ,音声ソリューション,無線,セキュリティ,小規模向けシステムを担当する。

 これら事業部門は,共通の供給チェーン,法務,マーケティング,人材,財務などのインフラとサービスを利用する。BCC販売はBNCグローバル販売ストラクチャに統合される。同社のディストリビュータとOEMをカバーするGlobal Account ManagersがBNCとBCC製品を担当する。

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